食べ物を食べると、アレルギー症状や腹痛、下痢、頭痛などの様々な症状が出る方がいらっしゃいます。症状の出方によっては「即時型アレルギー」の場合や「遅延型アレルギー」の場合がありますが、いずれにしても食材を制限するのは一時的な応急処置です。いくら食事制限をしても根本的に治る事はありません。
当院では、食材を食べて症状の出る間はできるだけ控えていただきますが、それも「応急処置」でしかないとお話をします。どの食べ物にどれくらい反応が出るのかを細かく追求したところで、見つけた食材は結局のところ「真犯人」ではないのです。表面に起こっている「あるものを食べると体調が悪くなる」といういういう現象に囚われるのではなく、その根本原因を探して、根本的治療をしていくことをご提案しています。
今回、当院で機能性医学に基づいて、治療をすることで、これまで食べれなかったものが食べれるようになった方から、体験談をいただきましたので共有いたします。
体験談:
私は40歳代の女性で、小麦や乳製品に対するアレルギーに悩まされていました。小麦を摂ると皮膚に湿疹が出て、痒みのために夜も眠れないことがよくありました。乳製品を摂取すると腹痛や頭痛、頭のぼっとした感じが出てしまい、日常生活に支障をきたしていました。そんな中、ネットで検索していて、機能性医学という根本的治療法があるということを知りました。
小西先生のクリニックを受診し、必要な検査を行なった結果、私の腸内環境にはリーキーガットの可能性があることが分かりました。そこで、最初は症状の出る食材は、ストレスにならない程度に制限しながら、腸内環境の改善するためのサプリメントの摂取を始めました。
これまでは、症状の出る食べ物は一生食べられないと思っていたので、「ストレスにならない程度に制限」という言葉に驚いたのを覚えています。食事を制限するだけでは根本的治療にはならないということを小西先生が丁寧に説明してくださいました。
サプリメントを開始して、便通の状態が良くなったのには驚きました。これまでは、形のないことが多かったのですが、数年ぶりにバナナ状の便が出たのです。
ある程度、腸内環境が整ってきたと思う頃、小西先生から次のステップに進みましょうという話がありました。検査結果から腸管カンジダ菌がいることが分かったので、次のステップとして除菌療法を開始することになりました。
除菌療法を始めて間もなく、私は予想外の一時的な副作用に直面しました。体が浄化のプロセスに入り、一時的に不快感や疲労感が増し、これまで改善していたアレルギー症状が再び悪化することがありました。その時は、本当に辛くてつらい日々でした。症状が悪化していくのに対し、不安と戸惑いが募りました。
しかしそんな時でも、小西先生が「今はカンジダ菌が死滅して起こっている反応なので、心配はないですよ。決して無理はしなくても大丈夫です。」と、私の不安や恐れの気持ちに寄り添い、今起こっている状態が治療がうまくいっている証拠なのだと、丁寧に説明してくださいました。
除菌用のサプリメントの量を、症状をみながら調節しているうちに、時間が経つにつれ、私は少しずつ変化を感じるようになりました。死滅反応が落ち着いてきてから、少しずつアレルギー食材を摂取してみることにしました。最初は不安でしたが、驚くほどの結果に出会いました。まず、小麦を摂った時に現れた皮膚のかゆみや発疹が、ほとんど出なくなったのです。そして乳製品を摂った際には、胃腸の不快感や腫れが以前よりも軽減され、頭痛や倦怠感もほとんど感じませんでした。
驚くべきことに、数ヶ月後に乳製品を摂取しても腹痛や頭痛がほとんど出なくなりました。以前は乳製品を摂取することができず、多くの料理やお菓子から遠ざかっていましたが、今では再び乳製品を楽しむことができるようになりました。この治療法によって私の生活は大きく変わり、制限された食事制限から解放された喜びを感じています。
この変化は私にとって驚くべきものでした。自分の体がアレルギー食材に対してどのように反応するのか、実際に試してみることで、アレルギーの症状が改善されたことを実感しました。もちろん、この結果は私個人の体験であり、他の人にも同じような効果があるかどうかは個人差があるかもしれません。
除菌療法は一時的な副作用があるかもしれませんが、主治医との信頼関係や適切なケアのもとで行われ、私たちは本当に素晴らしい変化を経験することができるのだということを知りました。食物アレルギーに苦しんでいる方々に対して、私は心から腸内環境を整えてリーキーガットを治す根本治療をおすすめします。もちろん、一人ひとりの体質や状態によって結果は異なるかもしれませんが、私のように明るい未来を手に入れることができるかもしれません。
私は今、食物アレルギーによる制限なく、自由に食事を楽しむことができています。以前は恐れていた小麦や乳製品も、心配せずに食べることができるのです。その喜びは言葉では表せないほど大きいものです。
私の体験は、食物アレルギーの辛さを理解しつつ、腸内環境の改善とリーキーガットの修復が持つ力を伝えたいという思いから語りました。私たちは自分自身の健康を取り戻し、本当に充実した生活を送ることができるのです。
あなたも、もし食物アレルギーに悩んでいるのであれば、諦めずに希望を持ってください。専門医の助けを借りながら、腸内環境の整え方やリーキーガットの修復方法を探求しましょう。きっと新たな可能性が開けるはずです。
私の体験が少しでもあなたの背中を押し、勇気づけることができれば幸いです。食物アレルギーの制限から解放され、健康で充実した人生を歩んでください。私はあなたの成功を心から祈っています。
執筆者プロフィール

医療法人全人会理事長、総合内科専門医、医学博士。京都大学医学部卒業。天理よろづ相談所病院、京都大学附属病院消化器内科勤務を経て、2013年大阪市北区中津にて小西統合医療内科を開院。2018年9月より医療法人全人会を設立。