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私の考える「統合医療」とは?

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当ページでは、上記動画で小西統合医療内科院長の小西康弘が「統合医療」について講演している内容の書き起こしを行い、動画を見なくても「統合医療」について知っていただくことができます。

病気になる「プロセス」とは

健康な状態が病気になるプロセスというのは「川の流れ」で例えることができます。
川の流れが上流から中流・下流とあって、この下流に、はっきりとした原因はわからないけど、結果として病気というものが出てきているという考えです。この病気というのは、下流で起こっている「結果」だと考えます。

自然治癒力とは

この「下流」にできてしまった病気に対して、いろいろなアプローチをするのが、「現代医学」ですよね。現代医学というのは、できてしまった病気あるいはその周りの生活習慣であるとかそういったものに対してアプローチします。例えば、感染症に対しては抗生物質を投与することで劇的に予後が改善します。すごく貢献していると思います。

その下流よりもちょっと上、中流辺りに目を向けてみると、中流は現代医学だけでは普段なかなか意識されないところなんですが、私たちの体の状態を維持してくている「自然治癒力」というものがあります。

僕たちには風邪をひいたり怪我をしても、治す力っていうものが自分自身にあるんです。風邪を例に挙げてみて見ると、風邪はウイルスが原因で起こるのですが、薬を飲む飲まないにかかわらず、ウイルスを体から退治する力は僕たちに自然に、備わっているんです。これが「自然治癒力」です。

僕の考えるイメージですが、この自然治癒力と現代医学で扱う分野と何が一番違うのかというと、現代医学ではどちらかというと臓器ですね。臓器とか部分に意識が向いていると思います。

図で言うと、例えばここが肝臓であったり、腎臓であったり、ここが心臓であったり。
それぞれの部分に対して、あるいは血液疾患であれば血液という、血液は全身に流れていますがそれもあるひとつの臓器と考えることができます。

そういう部分に対してそれぞれにアプローチするやり方です。

次に、自然治癒力に意識を向けると、僕のイメージでは、この各種臓器、人間の体というものを構成している土台みたいなものなんですね。自然治癒力がどこにありますかと言われても、全然それはものとして見えないわけです。どこかそこ一箇所に固まっているわけではないのです。

例えば風邪をひいたらそれを体から駆除するような全体のシステムが働きます。がんや慢性疾患でもそうです。

がん細胞というのは僕たちの肉体の中で毎日何千個、3000個~6000個、毎日できています。それでもなぜがんにならないのかというと、がん細胞をやっつけるようながん免疫力という自然治癒力が働いてがん細胞が増殖するのを抑えてくれているわけです。

がん細胞が増殖するのを抑えている仕組みとしては、免疫細胞というのがありますが、それだけかではなく、免疫というネットワークを作るために、自律神経系システムであるとか、あるいはホルモン系システムであるとかそういうのが複雑に連携しているんですね。

どこかここだけとういうのではなくて、相互にすごく密接に繋がって、全体的にバランスを整えるような働きをしています。それぞれ別の部分部分だけでは説明できないような回復力が、僕たちの体に備わっているんですね。それが自然治癒力です。

西洋医学と東洋医学の違い

では、この自然治癒力に対してどういう働きかけができるのかというと、東洋医学をご存知の方は漢方とかありますよね。鍼灸とかもあると思います。

西洋医学でも漢方薬を使うことがありますが、風邪をひいたら葛根湯というふうに、他の薬を出すのと同じような意識で出したりするんです。

けれど、実は本当の東洋医学の根本というのは、症状を起こす身体の状態を診断して、それにあった漢方薬を処方するんです。この体の状態を診断することを証(しょう)を読むとか「証立てをする」と言います。

東洋医学的では、身体のバランスが崩れた状態が、今のその症状を作り出しているというふうに考えます。症状をなくすことよりも、そん原因となっている体のバランスを整えることが大切なんです。

その病気・原因が何かというのではなくて、身体の全体のバランスがどういう状態を示しているかというバロメーターを読む訳ですね。

その崩れたバランス、やじろべえで言うところの傾いた状態を診断するということです。今はあなたの身体のバランスは傾いているというのを診断して、それを元に戻すためにはこの漢方薬がいいでしょうという考え方で処方します。同じ薬を出すにしても、この薬を僕たちが出すのと、漢方で出すのとはだいぶ意識が違うんですね。全体的なバランスを戻してやるという発想です。

東洋医学の考え方では、僕たちの体には病気を治す力がもともと備わっていると考えます。

病気というのはバランスが崩れた状態と考えます。たまたま何らかの原因でバランスがくるっているだけなので、バランスを戻せば勝手に病気は治ってしまう。そこが、西洋医学と東洋医学とで、ちょっと意識が違うんです。

私たちにはもともと自然治癒力があって、自然治癒力が下がった状態の結果として臓器にいろんな障害が起こってくるというふうに考えていいと思うんですね。

「上流」にある「意識」

同じ漢方薬を飲んでも病気が治る人もいれば治らない人もいますよね。

西洋医学の薬もそうですが、例えば高血圧の人、糖尿病の人でも、同じお薬を飲んでも治る人もいれば治らない人もいます。

がんの人で、抗がん剤を飲んでスーッと完全に治ってしまう人もいれば、なかなか治らないで再発を繰り返すような人もいます。

それは自然治癒力が関係しているんですが、何が一番大きいかともう少し上流を見てみると、わた氏たち自身の「意識」というのがどうしても無視することができないと感じています。

例えば「笑い療法」とか、「生きがい療法」というのを聞かれたことがあるかもしれません。どんなお薬を飲んでいるかとかいうことよりも、落語を聞いてとにかく笑って楽しい気持ちでいると、がんが勝手になくなったというような症例もあるんですね。

病気の人が、自分の健康・肉体に対してどういう意識を持っているのかということが、実は自然治癒力のバランスの取り戻しやすさであるとか、ある薬を飲んだときの治療効果に関連しているんじゃないかと思います。

その患者さん自身がどんな意識で治療に取り組んでいるか、あるいは、「セルフイメージ」と言われたりもしますが、自分自身に対してどういうイメージを持っているか、ということを抜きにして治療をしても、なかなか効果が出ない場合があるんですね。そういう時にやっぱり「意識」がとても重要だと思います。

意識というもの、目に見えなくて実態は分からないですが、それもちゃんとした人間の持っているものの一部であるということで、これを医学の領域で扱うのがいいのではないかなというふうに感じ出したんです。

私の考える統合医療とは

統合医療という言葉を聞かれた事が皆さんあるかと思いますが、今までの統合医療というのは、西洋医学と東洋医学、これを統合することが統合医療だという人がいます。あるいは、この自然治癒力を高めるための代替医療を現代医療に取り入れることが大切だと考える人もいます。

それはそれでどれも間違いではないんですが、私はここに「意識」というものも入れないといけないと思っています。自然治癒力のもっとベースなところに「意識」があるわけです。

臓器も大事です。自然治癒力も大事です。でも、それだけじゃなくて意識というのも。これを全体含めて考えていけるような医学が僕のイメージの「統合医療」なんです。

今までの統合医学とはちょっとイメージが違う。もうちょっと広く考えたいなーというのが僕の感じている今のイメージです。

だからといって、決してこの中流あるいは下流に対するアプローチを否定しているとか、やはり上流に対するアプローチの方が中流・下流のアプローチよりも優れているとか、そういう考えは全くないです。同じ、どれも必要だと思います。

肺炎をおこしている人に、いきなり「あなたにはこういう意識があるから病気ですよ。」と、いくらカウンセリングしても、「そんなことより早く熱を下げて抗生物質を点滴してよ。」という感じなんですよ。

そこのバランス感覚が僕はすごく大事だと思うんです。

何がこの人にとって一番必要なのかという視点ですよね。

「今この人にとって何をしてあげるのが一番いいのか、何を一番必要としているのか、僕らができることは何なのか。」という視点はとても大事で、ともすれば自分にできることでなんでもかんでも全部を片付けてしまいたくなるというのは誰にでもあると思うんですね。私はこれしかできないからと。

例えば、がんの人も、肺炎の人も、風邪をひいている人も、あるいは家が経済的に困っている人も、全部同じようなアプローチでいいかというと違うと思うんですね。

そこらへんはちゃんと、バランスというのを考えていきたいなと思っています。

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