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遅延型フードアレルギー検査

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遅延型フードアレルギー検査とは

私たちの身体が正常なバランスを取るためには腸内環境がきっちりとバランスがとれている必要があります。腸内環境には食事などに含まれる有害物質が体の中に入らないように防御する機能があります。バリアー機能を維持する上で腸内細菌は重要な役割を果たしています。

ところが、何らかのストレスが原因で腸内細菌のバランスが崩れ、腸内環境が乱れると、腸の粘膜の細胞と細胞の間に隙間が出来ます。そして、出来た隙間から通常では通れないようなペプチドやたんぱく質が血液中に漏れ出るようになります。このような状態を「腸管漏出症候群(リーキーガット)」と言います。

リーキーガットの状態では、十分に分解されていない食べ物の大きな分子が血液中に漏れ出て入るため、アレルギー反応を起こします。これが「遅延型フードアレルギー」です。また、それだけではなく、食事などに含まれる有害物質(添加物、環境汚染物質、重金属など)が体の中に入ることになります。

この検査の結果を見て、単純にアレルギー反応の出ている食材を避けていさえすればよいということではありません。当院では、「遅延型フードアレルギー検査」の結果から、「リーキーガット症候群」の程度を評価し、リーキーガットを根本的に治療する方法をご提案します。

遅延型フードアレルギー検査の臨床的意味について

現在の日本の医学界では「腸内環境」の重要性については認識していませんが、アメリカなどの最先端の「機能性医学」という分野では腸管の状態が身体のバランスに重要な役割を果たしていることが分かっています。そして、腸内環境のバランス状態を見る上で、「遅延型フードアレルギー検査」はとても有効です。

通常はこの検査結果をみて、フードアレルギー反応のある食材を控えるように指導されたり、絶食療法が推奨されることが多いです。しかし、遅延型フードアレルギーはあくまで腸内環境が乱れていることによる結果であって、病態の根本原因ではありません。

この検査では「腸内環境の悪化」や「腸管漏出の状態」を間接的に見ることが出来るのです。この検査は「腸管の障害の重症度」を判定するためという認識が必要なのです。

いくらフードアレルギーのある食材を食べないようにしても、その原因となっている腸管粘膜の障害や腸管の漏出の状態は修復されることがありませんから、別の食材を食べればまたその食材に対してアレルギー反応があらわれてきます。そして、最後には食べる食材がないということになってしまいかねないのです。

一番重要で必要な方法は食材を避けることではなく、腸管の修復を行うことであるということが出来ます。


遅延型フードアレルギー検査を行う意義としては

  • 腸内環境の乱れの程度を推測することが出来る。
  • どの程度の方法を行えばいいのかメニューやスケジュールの参考になる。
  • 経時的にフォローすることで効果を判定することが出来る。

などがあげられます。
次の項目でも触れますが、「どの食材を食べてはいけない」と言う判断をするために用いられるのではないことを十分に認識することが重要です。


遅延型フードアレルギー検査に対する注意喚起について

臨床的にはとても有意義な遅延型フードアレルギー検査ですが、解釈の仕方については誤った捉え方がされてきました。実際の医療現場で、検査結果で陽性反応の出た食材を安易に除去してしまうという間違った指導がなされてきたのです。

その弊害として、本当の症状を生み出だす原因ではない食品まで除去となり、多品目に及ぶ場合は健康被害を招くリスクを冒してきました。

”食物アレルギー診療ガイドライン2012(2011年日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会作成)”、“食物アレルギーの診療の手引き2011(厚生労働省科学研究海老澤班作成)”では、IgG抗体をフードアレルギーの原因食品の検査法に挙げていません。
「食物アレルギーハンドブック2014子どもの食に関わる方々へ」(2014年日本小児アレルギー学会発刊)では、フードアレルギーの原因食品の診断法として安易にIgG抗体を用いることに対して注意喚起をしています。米国や欧州アレルギー学会でもIgG抗体の診断的有用性を公式に否定しています。

この検査が何を意味するのかを正確に理解したうえで行うことがとても重要なのです。




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